彼もオスだが例のオスとは対照的にとても人慣れしており、
お裾分けをしてるうちに、さっさと部屋の中に入ってきてしまうようにまでなった。
抱いても撫でてもOKだが、家の猫とぶつかったら大パニックになってしまうので、さっさと出てってもらう。
当初は汚くて、痩せた若い野良猫の様だったが、この性格で家を見つけたらしく、いつの間にか去勢されていた。
今では立派な体格になっているが定期的に家出をしているのか、ここへ来るときは汚いままである。
猫というのは、空腹とは関係なく、”貰うこと”そのものが好きであるというのがよく解る。
この点、人間の子供とよく似ていると思う。
フードを出してやると飛びつくが、半分も食べないうちに消えてしまう。
が、それを出すまでは、こちらを見つめたり、愛想を見せたりして、ずっと待っているのである。
その素行は半年ぶりに現れても変わらない。