久美子の四季


2002.夏

夏の久美子の画像1

この紫陽花が見れるのもこの夏が最後になってしまった。
イメージ通りに久美子を引っ張ってくるのは難しく、
「明日こそは・・」「来週こそは・・」「来年こそは・・」と、
結局は時の移り変わりを惜しんで終ってしまうのである。

久美子の夏の画像2

冬から春、あれ程オス達がうろついてたにも関わらず、この年久美子は妊娠していない。
つるんで女を狙うなど、ロクな男が居なかった(笑)からかどうか判らないが、
正直ホっとした。

代わりに自分がこうしてゴロゴロ転がり回ってるのだが、
これまでより、楽な夏であったろうことに違いはない。

久美子の夏の画像3

区画整理と共に多くの猫がこの辺を去りはじめた。
ここも猫に見捨てられた町へと向かっている。
久美子も滞在こそすれ子猫を持たないのは、そうした猫達の動きと同じものなのでは?
と思ったりもする。

駐車場の隣の社宅を壊して出来上がったのは、大きな駐車場であった。

久美子の夏の画像4

春のページでさらっと申告してしまった”野糞”について、
ここでもう少し語っておきます。
断っておきますが、私は決してそういう性癖があるとか(笑)、
そういう事が平気な心臓の持ち主とかではありません。

そもそもコンビニを借りようとする時点でかなりヤバい状態な訳で、
そこでもし先客が居て、見込みが全く不明だったらどうします?
事態は助長されるだけで考えてる余裕などありませんよ!!

あれは篤郎達が生まれて間も無い頃。例の、久美子が迷いこんでしまった別の猫達のエリア
というのがやはり車が何台も置いてある所で、それらの陰を探ました。
これには、さも、そこの猫達が出したかの様にゴマかせるのでは?
という不遜な狙いもありました。

それはさておき、用を足すという行為の原点!その無防備さ!とりまく恐怖!
これでもかという程に痛感させられ、まさに動物達の日常の心境に近付いた気がします。
特に猫写真家は一度体験されるといいでしょう(爆)。

そこに居た猫達4匹くらいの目が始終私に釘付けになっていたのですが
(彼等を睨み返していた私も私ですが)、

他人の縄張りに喧嘩を売りに来た”一匹の動物”という所でした。

久美子の夏の画像5

暑さも一段落といった頃、一匹のオスが久美子に興味を持ち近付いてきた。

上述の野糞地帯に居た猫だが、
区画整理が、本来関わることのないであろう猫達の垣根を、突払ってしまったのである。

この距離感覚は、私が怖いという以上に実は久美子が怖いのだ。。
久美子は気紛れにこのオスへ攻撃を仕掛けるのだが、見ていて可哀相なくらいなのだ。。
別に触れようとしてもいないのに、いきなり物凄いダッシュで襲いかかるのである。

久美子の夏の画像6

白地にオッドアイと中々美しいこの猫は以前から知っていて、
私は”ジュード”と呼んでいる。

生まれはなんと篤郎達と同じ頃で、まだまだ若い猫だ。
見た目の通り、おっとりとしていて攻撃的な所はないが、最近女に関心を持ち始めたといった所か。。

久美子の夏の画像7

どう見ても、久美子のほうが強そうではないか。。
ちなみに夏の久美子は普段より更にひと回りサイズダウンしていて、
ジュードの半分くらいの大きさである。

久美子の夏の画像8

夏の時間の中で唯一気持ちがいいと言ったら、雨上がりの朝。
久美子も、子供のない自由と共にそれを満喫している。
前の夏にはこんな久美子は見ることはできなかった。

久美子の夏の画像9

久美子の攻撃が凄まじいためか、ジュードはごくたまにしか姿を見せない。
篤郎と同世代の野良、という点でも私はジュードに親近感を覚えている。

その篤郎も唯のバカネコと思っていたのだが・・
最近、窓際で凄い声が聞こえたので、付近の猫がベランダに上がってきたのかと思った。
そこまでは合っていたが、声の主はその猫を威嚇している篤郎であった。
更には網戸越しにねこパンチを炸裂させたりなど。。

まなかにしても、篤郎にしても初めて家に来た日から、
平然と飯は食う、糞はする、ベッドで寝る等、信じられぬ連中だったのだけど、
これも親の血というものか。。

久美子の夏の画像10

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