先日のこと。。呑気に日光浴中の彼等の視線が突然一点に集中した。
いつも家へ来るオスがゆっくりとこちらへ向かっていたのである。
他所の猫を見ると必ずこうなるので、それ自体驚くべき行動ではない。
そういう時はベランダからじっと他所者を観察している。
この時、オスは我が家の前を通過し、隣の部屋の方へ歩いていった。
そこにも彼の昼寝の場所があるのだ。
当然、猫達の視線は反対方向へと向かうのだが、この勢いでぶちはあっさりと、
まるでそこが出入り口であるのを熟知していたかのように手すりをくぐり抜けるや、
あっという間にオスの前に立ちはだかってしまった。

直ぐにオス同志の威嚇の掛け合いが響き渡った。
野外で他の猫と向き合いながら、ぶちの尻尾が普段の3倍くらいに太くなっていた。
私は180ミリの付いたライカをぶら下げていたが、貴重なカットを抑える余裕もなく、
残りの2匹を部屋の中へ放り投げ、窓を締めて、靴下のままベランダから降りた。
ライカは投げる訳にはいかないから(笑)、そこへ置いていったと思う。
何がなんでも決闘だけは避けなければならない。。その事しか考えられなかった。
先月も近所のオス同志の決闘を見たが、近所の窓が揃って開くくらいの迫力である。
オスはぶちより一回り大きい。そんな野良猫相手に勝ち目はないし、勝てばいいという
ものでもない。どちらがどんな大きな傷を負うかもわからない。
とにかく、2匹を今直ぐ引き離さなければならない。
オスは私が近付いていけば必ず逃げるから、後はぶち次第である。
結局、オスと一緒にぶちも逃げてしまったが、危険な対峙状態は一旦解除された。
その場に座りこんで静かに呼び続けると、やがてぶちはこちらへ向かってきた。
直ぐに手を出すと逃げるので暫く好きにさせ、隙を見て抱き上げ、そのままベランダへ
押し込むことで事なきを得たが、ここ数年でこれ程焦り、緊張した事態はなかった。

野良猫時代の気弱なぶちには考えられない行動である。
去勢をしてからの方むしろオスらしくなったのではないか。。
普段ベランダで落ち着いている彼は、脱走で頭を痛める私に気を使ってるかのようでもある。

・・4年判振りになる今回のぶちの外遊は結局10分程度で終わった。ちょっと可哀想だと思った。
その腹いせか・・翌日彼は純粋な脱走を実現している(苦笑)。
(2005.02.15)
上:ぶち、下:いつものオス、Jan.2005
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